薬理遺伝学の最前線（ポリジェニックリスクスコア：PRS）

薬理遺伝学の最前線

遺伝子解析と医療の結びつきが強化される中、遺伝子治療の新しい可能性が次々と明らかにされています。特に、ポリジェニックリスクスコア（PRS）の導入により、薬物療法の個別化が一層進むことが期待されています。最近のレビューでは、PRSの計算方法とその薬理ゲノミクス（PGx）への応用可能性について詳述されています 。

ポリジェニックリスクスコアの活用

PRSは、ゲノム全体のリスクアレルを加重した数値として、特定の表現型に対する遺伝的素因を反映するツールです。これにより、複数の遺伝子変異の影響を一度に評価することが可能となり、薬物応答や副作用の予測がより正確に行えるようになります。実は我々の多くを苦しめている生活習慣病なども単一遺伝子では説明ができないものの、複数の弱い遺伝的リスクが積み重なることで（＋生活習慣も相まって）総合的にハイリスクになったりするのです。例えば、冠動脈疾患に対するPRSは、稀な単一遺伝子変異と同等のリスク予測を可能にし、より広範な集団に適用できると報告されています 。

生活者への示唆

PRSの導入は、私たちの日常生活における健康管理を根本的に変える可能性があります。例えば、PRSを用いることで、特定の薬に対する効果や副作用のリスクを事前に評価できるため、個々の患者に最適な治療法を選択することが可能になります。これにより、不必要な薬物投与を避け、治療の成功率を高めることができるでしょう。また、遺伝的リスクが高い患者を早期に特定することで、予防的な健康管理がより効果的に行えるようになります。

ユーグレナ・マイヘルスの他製品との比較優位性

「ユーグレナ・マイヘルス」は、個々人の遺伝情報を解析することで、健康寿命の延伸を目指す新しいサービスです。他のDTC（Direct-to-Consumer）遺伝子検査サービスと比較して、以下の点で優位性を持っています。

1. 精度の高い解析: 最新のバイオインフォマティクス技術を駆使して、より正確な遺伝情報の解析を提供します。

2. カスタマイズされた健康提案: 遺伝情報に基づき、個々の体質に合った生活習慣の提案を行います。これにより、効果的な健康管理が可能となります。

3. 包括的なサービス: 遺伝子解析に加え、祖先解析も行うことで、自分のルーツを知ることができます。これにより、遺伝的背景を考慮した総合的な健康管理が可能です。

ユーグレナ・マイヘルスのサービスを利用することで、より深く自分の体を理解し、将来の健康維持に役立てることができます。そして何より、今回ご紹介したポリジェニックスコアまで出してくれるという点が素晴らしいです。最新の遺伝子解析技術を駆使したこのサービスを、ぜひ体験してみてください。

References

1. Simona, A., Song, W., Bates, D.W., & Samer, C.F. (2023). Polygenic risk scores in pharmacogenomics: opportunities and challenges—a mini review. Front Genet., 14: 1217049. doi: 10.3389/fgene.2023.1217049